エアコンスリーブ


今日は、朝からエアコンのスリーブ抜きの立ち会い。
躯体を痛めつけないというポリシーなので、スリーブ抜くまで立ち会いを求められて、立ち会ってきました。

業者さんたちも、私の正確やポリシーをわかってくれて大切なことは、些細なように見えて電話して指示を求められます。

このエアコンのスリーブ抜きてなにが大切なの???って思うかもしれません。
でも、これは実は大変重要で、量販店が安いからといって新築後に量販店で購入して量販店に工事をしてもらうには注意しないといけないところが多々あり、私は新築時に電気設備屋さんなど専門業者さんに多少高くてもやらせた方がいいと思います。

今回も、専門業者さんにやらせてもらえるように施主様に御願いしました。

では、どんな注意点があるのかと言いますと・・・

①穴をあけるさに、筋カイやマグサ、梁、柱など構造上重要な部材を傷つけないこと。
新築時に工事するときは躯体が見えているときにやるケースが多いので、その辺を意識して工事をできますが、あと施工ですと、わかりにくいのでそういったものを損傷させてしまうケースがあります。
実際に、大阪の公営集合住宅で耐震検査をした結果、あとからエアコンをとりつけるために、あけた穴が筋カイを切断して、耐震強度不足になっていたという事件がありました。

②気密処理をきっちりすること。
高気密高断熱の住宅はエアコンのスリーブで気密処理しないだけで、換気計画がおかしくなったり、暖房のカロリーが足りなくなったりする場合もあります。
そういうことが、ないように写真のようにウレタン処理するなどスリーブを抜いた後にきちんと気密処理をしないといけませんが、この処理をしない業者さんもいあるのが現状です、
監理者や現場監督にしっかりチェックしてもらえる新築時に工事するといいですね。

③防水処理をきっちりすること
透湿防水シートはあと施工が難しく、重ね方によっては防水の意味をなさなくなります。2次防水のため外壁の防水がとれていればいいのかもしれませんが、やはり万が一ということもあるので、可能であれば外壁を貼る前に、スリーブをいれて、透湿防水シートとスリーブの隙間の処理を防水テープ等でしっかり処理することをおすすめします。
外張り断熱の場合は、断熱材とスリーブの隙間に防水処理すると同じ役割になります。
また、外壁にも当然穴があきますので、外壁の穴にもコーキングをすること、外壁でサイディング等の場合は、スリーブの穴がジョイント目地にあたらないようにしないともいけません。

たかだか、エアコンのスリーブ開けと思いきや・・・結構注意しないといけないところがありますので、安さだけを追求しないで工事の中身をみて判断して頂けたら幸いです。