東北電力新メニューの実態!!

稲見邸データ

東北電力さんと、昨年度の暖房の結果をふまえて、じつは過剰な電灯契約になっているのではないか?
私の自宅で一年間データを追いたいということで、一年かけてデータをとりました。
隠しているのは、住所と東北電力のお客様番号のみです。
今後の電気工事での電気容量の設定によるコスト削減や、電力メニューでの電気料金の削減をお客様にしっかりとしたデータに基づき提案していきたいし、ちゃんとした知識を情報で知ってもらいたいので。
そして、出た結果に私は、予想通りの結果に満足。
東北電力と電気設備業者さんは唖然の結果になりました。

上記の表を簡単に説明します。
私の契約容量が12kVとなっており、120Aで契約しています。

分電盤写真のように、上下に回路が二つにわかれていますので、120A÷2ということでどちらかの回路に60A以上の負荷がかかるとブレーカーが落ちるわけです。

そして、最大DM4kwとなっている項目があります。
それは、この住宅が一番電気を使った状態でも40Aまでしか負荷がかかっていないということを表しています。
これはどういうことかといいますと・・・
今現状120A契約している容量を40Aにさげてもぎりぎり生活できることを意味します。
たまにブレーカーおちるかもしれませんが・・・

つまり、過剰な電気容量で契約をしていて、無駄に高い基本料金を支払っていたことになります。

なぜこんなことがおきるのかといいますと、今までの電気契約ではIH20A、エコキュート20A、暖房20Aなど200V機器は最大限これくらい負荷がかかるだろうから、そこで60A以上の容量契約が必用だよね。
その上で、通常の家庭で使う電力はオール電化でなくても今は、40A〜60Aくらいかかるよね。そうすると、電気の契約は100A〜120Aくらいになるのかな?
という計算で電気容量をさんていしてきたのです。

電気温水器、蓄熱暖房などの生の電気をそのまま使い、深夜電力割引という魔法で安くだけ見せて電気容量使いまくりの建物ならそういう計算であるでしょう。

ただ、ヒートポンプという、1あるエネルギーを2倍、3倍、場合によってはそれ以上のエネルギーに変える暖房や給湯を採用すると、消費電力おさえられるし。同時にそれらが稼動することもない、深夜電力機器なら深夜の時間帯にいっきに稼動するので、深夜電力をつかう時間帯に生活していたら100A以上の契約をしないとブレーカー下がるかもですが・・・
一気に同時に色々なものがうごかない上に、消費電力も少ない機器を導入し、さらに消費電力少ないLEDが普及し、断熱性能もあがり、家電の消費電力が改善されている現状で、100A契約などいるのだろうか?と言い続けては、まわりがクレームになる、稲見さん過激すぎと言われていましたが・・・
自分の自宅でスマートメーターを使いデータをとり、この結果に導き出しました。

建物をしっかりと設備などにいたるまで計画できたら、40A〜60Aくらいの容量で生活できます。
原発反対だからオール電化は悪みたいに言う方もいますが、オール電化が悪なのではなく、むだに電気を使い、原発に頼るような建物を作ることが悪で有り、しっかりと消費電力を計算すると、オール電化であっても普通の家庭とかわらない電気容量の契約数で間に合うことがわかります。

一般家庭の契約アンペアの目安ですが・・・

朝キッチンで、炊飯器(13A)・電子レンジ(15A)で28アンペアです。他に、ドライヤー(12A)なんて同時使われているなら・・・40アンペアになるので、その他のテレビ見るとか、エアコンやFFストーブなどで補助的に冷暖房するとか言うと、40A以上の契約をしないといけません。

日中、専業主婦などで家事をするとして、食器洗い乾燥機(13A)・洗濯機(2A)・掃除機(10A)を同時に使ったとします。その際の合計アンペア数は25アンペアです。
30Aの契約で間に合います。

夜、は朝の状態で、アイロン掛けが増えたとすると、ドライヤー程度の消費電力になります。

一般住宅でも40Aから60Aの契約になるので、オール電化だから悪ということにならないのがわかるかと思います。

データ2

ちなみに、この資料は私の家族の電気を使う時間をメニューごとに当てはめてみたものです。みていただけるとわかりますが、深夜電力に頼る必用がない推移をしていると思います。二世帯で親世帯が早朝から夜の早い時間まで生活し、子世帯が朝の遅めから深夜まで生活しているので常に節約せずに電気を使っている状態ですが、深夜にだけ電気の消費が多く集まることになっていません。
深夜電力機器を使う必用がないわけです。私は、10年以上までからそういう提案をしておりましたが、当時はあまり理解されていませんで、理解してくださった数少ないお客様が私に設計監理を依頼してくださり今があるので、数値をしっかりと出す前に私の理論に賛同してくださったお客様方には感謝の気持ちでいっぱです。

稲見邸データ

また、一番最初と同じデータをはりつけましたが。
東北電力の新メニューでの一年間での料金の差をしめしました。
⑤が現在の私の契約です。旧メニューになります。
①〜④が新メニューの契約です。
最大限1万円程度の差があるのがわかりますね。
今、東北電力さんがお勧めしているのが④のよりそう+シーズン&タイム。
私の⑤の旧契約と料金がほぼかわらないということですが一年で4308円の誤差、月額359円なので電力さんが言っているのもうなずけます。
よりそう+シーズン&タイムは100Aまで基本料金が一緒なので100A契約しているようなものです。
しかし、よりそう+シーズン&タイム以外であると60Aから契約できます。
実量契約というものを使うと、60A以下で推移すると基本料金が約1922円60Aから100Aまでは基本料金が約2662円となります。
60A以下でいけるなら、表をみていただくとわかりますが・・・最大で一年間で9115円安くなります。
これを思い切って、主開閉器契約で60Aで契約すると基本料金が1404円になるので、年間6216円になります。
そうなると、私の自宅では年間15331円消費電力がかわらなくても安くなります。リアルデータ

そこに、二年間の実際の電力の検針伝票を入力した表を掲載して比較すると、スマートメーターとの誤差はある程度ありますが、28年は年間で37329円、27年は46334円となりますので、基本料金をうまくかえるだけで・・・
28年は年間21998円の光熱費、27年は31003円、年間1万円の誤差は、気温などに左右されますが・・・
この程度で暮らせます。
月々の光熱費が28年度は1833円です。27年度ですら2583円です。
今でも、安いですがしっかりと自分たちで設備を計画して住まい方さえ考えたら、契約の仕方で年間1万を超える差がでます。

でも、これって稲見邸のデータだからとおっしゃるかもしれませんので・・・
東北電力管轄のスマートメーターから回収した東北電力の資料を掲載致します。

電力統計

主幹で6.0KWが最大値です。
私と東北電力の見解がほぼ一致しました。東北電力もこの結果にびっくりしたそうです。
そして、みてわかりますが、深夜電力を利用する機器であるエコキュート以外は、ピークも深夜に偏っているわけでないので、原発を再稼働する必用ってヒートポンプ機器をうまく活用するとないんですね。
いっそ、エコキュートやめて、普通のヒートポンプボイラーにしてしまえばいいのにと思っています。

ただ、実際に最大限6.0KWだとちょっと危ないのでそれ以下にする必用はありますね。

ということで、10年以上前の当初は東北電力さんにも蓄熱暖房提案しないでなんで、稲見建築設計事務所はヒートポンプと騒いでいるんだと言われていましたが、今こうしてスマートメーターという素晴らしいメーターができたおかげで、私の言っていることを数値としてだせたのは嬉しいです。