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震災で思うこと

はい。徹夜続きの稲見です。
打ち合わせ、問い合わせと営業活動をしながら・・・3プロジェクト同時に進行中です。

すべて長期優良住宅なので、書類が書類が書類が・・・で徹夜続きです。
仮面ライダーカブトのクロックアップばりのスピードで図面と書類をこなしております!!将来は、水嶋ヒロのように小説家デビュー目指そうかなぁ・・・

長期優良住宅の図面のスピードを、お取引先さんにほめられて、テンションが上がっています。
今週で、一段落予定、GWにさらに打ち合わせを増やしたいです。フリキルゼ!!

そうなんです、実は長期優良住宅や天空率、補助金助成など私は、デザイナー気取りの企業と違い・・・お堅い業務をそつなくこなす・・・きまじめ系設計事務所なのです。
デザイン重視建築家です!!ってわけでないのでアトリエ系設計事務所のイメージと違うかもしれませんが・・・
大手ハウスメーカーがすることは、自分と組めば地元工務店さんでもこなさせてみせる!!という感じの知識と技術が売りのまじめ系設計事務所。アトリエ系に分類されがちですが・・・アトリエ系ってほどアトリエ系でないんだよねぇ・・・

だから、長期優良住宅出来ませんとか言いません。よく、長期優良住宅やっても補助金以上工事費がかかるから意味がないとか、エコポイントやるくらいなら値引きするとか言っている、ところもあるようですが・・・
基本、まじめにしっかりとやっているところは、エコポイントをとるためにコストアップなんて、北東北北海道で、オール電化や全館暖房やっているところはありえませんし・・・

長期優良住宅も、コストアップにまじめにやっているところは100万円なんてかかりません。
長 期優良住宅で増えるところなんて、小屋裏の床倍率増やすための床合板と、梁がちょっと大きくなって、筋カイが1.25倍増える程度。筋カイ増えるのにとも なって金物増えるとしても、許容応力度計算すると、告示参照より減る金物もあるので、極端に金額に跳ね返ることもなく・・・
図面が増えるのも、きちんと設計監理契約していれば書く内容なんて床倍率と金物補強と維持管理の断面図かくだけだし・・・許容応力度計算の検討書ちょっと増えるだけだし・・・
そ もそも、工務店さんが諸経費で別途もらい金額と設計監理料って一緒で、我々がはいればその分の経費を工務店さんがぬけばいいので(我々がその分の仕事をす るので)設計事務所がはいったらといって金額が高くなることはないんですよ・・・工務店側の利益が薄くなるかもしれませんが・・・
お客様にはデメリットはないんですね。

なので、まじめにきちんと法律通りにやっていたら、長期優良住宅でもらえる助成金でおつりがくる(建物の大きさによりますが)か、とんとんになるんです。
逆に、長期やって補助金もらっても足りないというところは、施工に注意が必要な可能性が高くなるわけですね。

なので、うちは今期契約いただいている物件はすべて長期優良住宅。昔広告でうちましたが、長期優良住宅なんて当たり前。次のステップに行きましょうと2年前からいっているわけです。
それが、省エネルギー、低炭素化住宅、そして・・・スマートグリッド。

スマートグリッドは、まだまだ開発中のもので色々と私も構想を練っておりますが、こちらは私個人の力とか、メーカーの力だけでどうにかなる問題でないので・・・時期がきたら色々と情報提供していきます。

ゆえに、省エネ・低炭素化を中心に今は動いております。
低炭素化の中に、省エネもはいるのですが・・・省エネ住宅作っても、既製品ばりばりだと製造エネルギーを考えてみると・・・省エネにどこまでなっているか疑問を感じるわけです。
大量生産、輸送マイレージで排出されるCO2の量を減らすことは大切で、建物の建築されてから解体されるまでのCO2がどのくらい通常の建築物の排出量から減らせるか?を考えて材料や設備のコーディネートをしないといけません。

た だ・・・この震災で、この輸送マイレージを意識することが難しくなっていることも事実で、構造用合板などは輸入物に頼らないといけない現実もあったり、震 災の影響で倒産している企業の中には、地元の木材を使って、外壁材やフローリング、合板などを使っている会社もあり、震災による影響は経済的な打撃だけで なく、環境問題への打撃も多く残しております。

出来ない物をやれといっても仕方がないことで、今ある状況と条件の中からよりよい材料のコー ディネートをすることが我々プロの仕事といえますが・・・そもそも、もともとただ既製品のコーディネートしかしていないとか、そういったことを配慮しない 建築をしている方々がいきなり、震災後に節電だ節エネルギーだ、既製品に頼らない建築だと出来るかははなはだ疑問です。

そして、節電・節エネルギー問題です。
いこれは、顕著に無知で間違った情報を流す業者が多くて困っています。
停電の時に、オール電化の蓄熱系暖房器具を使っている場所は暖かかったので、停電に強いのはオール電化住宅蓄熱系暖房器具みたいなことをよくあちこちでみかけますが・・・
その蓄熱系暖房器具や給湯器がどれくらいエネルギーを使っていて、それを無駄に消費しているかを説明されていません。

蓄熱系機器は温度調整が難しいので、熱いと窓を開けて熱を逃がします。そうやって温度調整したり、冬なのに半袖短パンで衣類によって暖かさの調整を行います。
必 要以上のエネルギーを使って、必要以上の暖をとるので省エネになんてなっていないのです。これぐらい熱が無駄に作られるので多少断熱がよくなくても24時 間暖房になります。なので、蓄熱系暖房機器を導入しているのに、寒くなった家もあったとききますが、それはあきらかに断熱が次世代省エネ基準を満たしてい ないか、気密が悪い住宅となります。

24時間熱がもった家は、断熱がそれなりにしっかりしていると思います。ただ、それなりであってきちんとしているかはわかりません。蓄熱系は熱を作りすぎているからです。
逆に、電化でなくても灯油の全館暖房で24時間暖かさが維持された住宅は、きちんと断熱された住宅といえます。
熱 を逃がさない、省エネ住宅はオール電化だけではなく、灯油のボイラーであろうが、同じ電化のヒートポンプ系であろうが、バイオマスエネルギーであろうがな んであれ24時間くらいなら暖かさを維持します。なので、蓄熱暖房などは停電しても暖かいエコシステムなどと言っているところは、本当にプロですか?知識 があるんですか?設計や施工が大丈夫ですか?と声を大にしていいたいです。

ヒートポンプ系や灯油系、バイオマス系は全館暖房は蓄熱しないと言いますが・・・放熱器の保有水量分しっかりと熱を蓄熱しております。湯たんぽの原理ですから放熱器は。
ま た、輻射式暖房は建物の壁面や床面、天井を温め、その暖められた壁面などから熱が放出されることから自然な暖かさを感じることができる暖房です。きちんと 断熱化され、気密化された住宅だと、熱源の種類や暖房の種類を問わず暖かさは蓄熱系暖房機器と同等で維持できるわけです。
実際に、当事務所の設計監理物件ではすべての異なる熱源、異なる暖房方式の住宅で、暖かさを維持できました。
逆に、弘前のヒートポンプのパネルヒーターの全館暖房W早稲田では、ご実家がお向かいにあり、他社様で蓄熱系暖房機器で建てられた住宅では、寒くていられなくなったのにW早稲田は熱が維持し続けたとお電話いただきました。
普段は、熱すぎるくらいのご実家だそうで、どれだけ無駄に熱を使っているかを実感したと言われました。オール電化蓄熱系暖房機器=暖かい≠性能の良いエコ住宅なのです。

建 物がしっかりとしていると、どの熱源、どの暖房でも24時間は熱がある程度は維持できるので、予算に見合った熱源と暖房システムを選ぶことが大切で、その ためにはお金をかけてしっかりと作り込むところは構造の安定ときちんとした断熱気密になるわけです。それが災害時に強い住宅といえます。
そこがしっかりと説明されていないで、ヒートポンプが悪い、灯油やバイオマスが悪いみたいな書き方をされているのに、憤りと悲しみを感じます。プロはいないのか!!と。

また、光熱費が安い=省エネでもありません。
どのくらいエネルギーを少なく使うかが省エネなので、蓄熱暖房機器が節電になっているかとなると疑問です、まったく節電でないとはいいません。
蓄 熱系暖房方式や給湯方式を使うと光熱費はやすくなるかもしれませんが、電力をかなり使ってしまいます。COP1という生の電気を大量に使って建物を暖めた り、お湯を作っています。電力会社の魔法の料金体系で、深夜電力割引やマイコン割引で値引きをしていて、光熱費が安く見えているだけで電力使用量たるや、 エネルギー消費量たるや恐ろしいものです。
消費電力を確認してみてください。

さらに、原発は24時間一定の出力で運転することしか できないのでピークカット、ピークシフトをして、深夜に余っている余剰電力を無駄にしないためにオール電化住宅を普及させ、蓄熱系暖房給湯機器に深夜電力 割引やマイコン割引をつけて、深夜電力の利用をしてもらうという意図があり、国や電力が普及させたシステムです。
その時代その時代の正義と悪があるので、原発やオール電化の蓄熱系を悪とはいいません。
なので、プロとしていえるとしたら時代にあった熱源に変えられる暖房システムを提案することがプロとしての第一歩といえます。

実際に、日本の電気の3割は原発だよりなので、単純に今使っている電気の3割カットしないと、原発なし生活は日本では出来ません。
日本はエネルギーを無駄に使いすぎているので、その生活を改善していかないといけない時期なのです。

じゃぁ、どうすればいいのか?ですが・・・
低温水暖房ということをキーワードに、パネルヒーターや床暖房のような輻射式暖房システムを提案し、熱源を変えられるシステムを組むということが重要です。
低 温水暖房が実現する住宅は、省エネ住宅で、エネルギーの消費量は、ヒートポンプにせよ灯油にせよ、バイオマスにせよ同じです。熱源によって、燃料代が違う ので光熱費はそれぞれ違いますが、消費エネルギーは一緒です。蓄熱ボイラーだとしても同じになるので、蓄熱暖房よりなら蓄熱ボイラーや電気ボイラーのほう が省エネになります。温度調整も蓄熱暖房よりしやすいので。

さらに、その中でヒートポンプを熱源としたものは、気温によって能力は左右されますが、うまくいくと消費電力を1/3に抑えることが出来ます。
厳しくても1/2に消費電力を抑えることができるので、節電を考えたときに現時点で、一番有効なシステムかなと思います。他にも、燃料電池などたくさんの高効率の省エネ機器があるので、地域、使い方によってご提案をうけて、選ばれるのがいいかと思います。

太陽光発電+蓄熱系機器にするよりも、ヒートポンプや燃料電池、灯油やバイオマスの低温水暖房の方が節電節エネルギーになるのです。

ヒートポンプだと寒いという話をする業者さんもいますが、それはうちの建物は高気密高断熱でなく手抜きの家か、我々は知識ない素人ですよと言っているんです。実は・・・
ヒートポンプだから寒いのではなく、この建物にこのくらいの熱容量が必要と理解すれば、ボイラーの容量選定を間違わないと、寒くならないわけで・・・
ヒートポンプは、55℃から50℃くらいのお湯しか作れないので、しっかりとした高気密高断熱の建物を造らないと、灯油系ボイラーと違い建物の温度を上げられなく・・・

さらに、ボイラーの容量だけでなく、放熱器の選定、送水温度、外気温の状況などの色々な条件を把握してシステムを組む知識がないと建物が暖まらないのです。

W早稲田のお客様のお父様は、ヒートポンプが寒いと色々な工務店さんや自宅を建てた別な工務店さんからお話しを聞いて心配をしていました。
結果、今回の震災できちんとした住宅をつくればヒートポンプが寒いとか蓄熱系が暖かいではないことを身をもって実感していただきました。

当事務所OB様なので、具体例を出させましたが・・・見学会では似たような質問や、実際に築1年で寒くて、工務店さんにいってもクレーム処理してくれないで助けてほしいと相談を多々受けます。

そして、現場調査にいって見積もりだしたりなどすると・・・びっくりする金額になります。その分、きちんと施工や設計がされていないで、大幅な工事が必要になるからです。
安くて性能の良い家はありません。高くて性能の悪い家はお客様のご要望でデザインなどにこだわることで存在しますが・・・

どこに予算をかけるかをしっかり考えて、業者の選定をしていただきたいですし、蓄熱系を提案しているところは、今のこの震災の現状をどう考えているのか理解できません。
節電節エネルギーをしっかりと考え、震災復興を早期に考えて私たちが出来ること・・・ボランティアや義援金も大切ですが・・・正しい知識をもって情報に惑わされないでしっかりと経済活動をすることです。

それが、なされていない地元住宅業界が情けなく思い、このような内容の記事を書きました。
プロはいないのか!!と声を大にして言いたい。そして、皆様にはきちんとした知識をもって業者の選定をしていただきたいです。
光熱費が安い=省エネではありません。ヒートポンプや灯油のボイラーがよくないわけではありません。何を選んでも、まずは建物の性能ありきです。

そして、ライフスタイルを考え、ライフサイクルCO2やライフサイクロコストを考えていきましょう。