東京帰り・・・現状に疑問

昨日東京から帰り、今日は2日間あけた現場を視察。
ミスらしいミスもなく、順調にすすんでいるようだ。
細かいところを指示して明日、また現場に来ることに・・・

東京の仕事はというと・・・
第三者として施工状況をチェックしにいきまして・・・
正直びっくりです。施工的にまずいところは、指摘しましたが・・・
10年保証の中間検査が合格済みという内容に疑問。
防水シートの重ねがあきらかにたりなく、防水テープなどの処理もされていない、必要な箇所にアンカーボルトがはいっていない・・・でも、合格。
それで、保証して何かあったときに誰が責任もつのでしょうか?

施工する側にも疑問。設計施工なのに、建築士さんが私と一度も会うことなく、監理は無資格者におまかせスタイル・・・
まかせられているほうも、プレカットで継ぎ手の位置を指示するのもままならない始末で・・・これでいいの?建築士法???

人のやることですから、もちろん間違い、勘違いはあります。なので、チェック機構を何重にも厳重にしたほうがベターです。
でも、チェックする人がある程度のレベルにいないと、チェックがチェックの意味をもたないかと・・・
それが、検査員の方が検査できるレベルでないなら・・・民間確認検査機関のいまわしい事件を思い出します。姉歯事件・・・

今回はそれを痛感するとともに、設計監理ってやはり重要だなと思いました。
施工会社のいいぶんは、あなたの言うことはわかるが、こちらにも利益というものがあるでした。
でも、私が感じるのは適正な工事を行いできる価格で設計施工の請負契約を結んでいるわけで、利益を考えて手を抜くのであればそれはよくないことです。
むろん、仕様や施工方法に文句を言うつもりはありません。それは、金額あってこそなので、金額によって変わってきます。
でも、基準法、10年保証をつけるなら、その機関のマニュアルは守らないと・・・

設計監理は、その利益を得るために手を抜くことを指摘する役割もあります。
私はデザイナーではありません、建築士です。
デザイン優先のために法をおかしたくありません、適正な施工が行われているかを監理し、設計するのが第一優先だと思っております。
それを守って初めてデザインがいきてくるんでないかと・・・
本当に美しいデザインは構造から美しいと思います。

矩計図が美しくないと建物が美しくないとは名言ですね・・・故・宮脇檀氏のお言葉を拝借しますが・・・