むつ市初!!低炭素住宅の詳細とは!?

稲見建築設計事務所によろしく

稲見建築設計事務所によろしく2

 

稲見建築設計事務所によろしく3

稲見建築設計事務所によろしく4

ということで、新聞の折り込み広告を見て来てくださった方初めまして。
いつもリピーターで先にこの記事を読んでくださっている方々は御世話になっております。
むつ市での見学会は初めてということでいつも面白格好いい??広告をうっている稲見建築設計事務所。広告だけでは想いを伝えられませんし、津軽や南部地方の方がわざわざ時間を割いてむつ市の見学会にきていただけるように・・・初めてのむつ市の方々には私がどんな考えでどんな住宅を建てるのかを知って欲しく・・・
今回はこんな特設サイト?(単なるBlog記事)を準備しました。
他の物件の監理の様子はFBページで公開中。Blog記事にはこのイベントが終わってから公開しますのでご安心を。監理にはしっかりと行っております。
ということで、「ブラックジャックによろしく」を二次利用しながら今回の物件の詳細を稲見建築設計事務所の考えをつずっていきますね!!
ということで一発目から庄司先生に建築士になってもらっちゃいました。
我々の業者側も違反などをしないように努力していかなくてはいけませんし、情報提供していかないといけません。ただ、金額だけ見て安いからとクライアントも違反側に手を染めてはいけません・・・
業界だけでなく施主側も意識改革を!!自分の大切な資産です。命をかけて払い続ける住宅ローンです。
皆様業者選びはしっかりと・・・むつ市に行ってこの物件を任せるにあたり多くの工務店さんの現場や仕上がった建物をみて私は愕然としました・・・こんな施工が、仕上げが許されて良いのか?
むつ市で少しでもよい建築を残しむつ市の住宅の発展に少しでも貢献したいなと思いました。

 

第1章「構造はしっかりと」編

構造をしっかり編1

 

構造はしっかりと編2

むつ市は中間検査がありません。ゆえに、簡易な壁量計算であっても誰のチェックもうけていません。きちんと金物が適正に施工されているのか?耐力壁のバランスは問題が無いのか?まったくチェックをされていません。
ゆえに、設計事務所に監理をお願いして、現場を見てもらうことってすごく大切です。
青森市などの中間検査があるところですら、検査後に邪魔な金物をぬくなんてことがあったりするくらいです。こういうことをなくするために、第三者による監理をてっていしたいところです。
さらに、当事務所一棟一棟構造計算をしています。こちらの物件もです。ゆえに、弱い弱いといわれている杉の青森県産材を使っても問題がありません。
ベースOK

鉄筋の補強筋はスリーブを貫通する基礎の立ち上がりの箇所に写真のように鉄筋を補強することです。100φ以上を基準で補強筋をいれますが、周りの住宅、ご自分の住宅ははいっていますか?施工写真ありますか???

第2章「気密は確実に」編

気密は確実に編1

気密は確実に編2

気密は確実にとるようにしましょう。
目標のC値は0.5以下です。その数値もしっかりと見える化するために気密測定を行いましょう。
富田測定
写真のように気密測定をすることでこの建物が実際にどのくらいの性能をもっているのかをわかることができるだけでなく、事前に隙間がどこにあるのかがわかり補修することも可能です。

単純にC値だけで考えて世界の基準と比較すると・・・
日本の高気密住宅の基準でいくとC値2.0以下であると問題ないとされています。ただ、第一種換気システムという機械だけで給排出を行う換気装置ですらもC値1.0を下回らないとただしく換気がしないと言われており、排気だけを機械で行う第三種換気ではC値が0.5を下回らないと換気は正しく機能しないといわれています。
カナダのR-2000 という世界でもかなり厳しいC値0.7 ドイツのパッシブハウスではC値0.2という数値が基準となるので日本の基準がいかに緩いかがわかります。
ただ、その基準にどれくらい近いかは気密測定をしないといけません。
今回の結果はC値0.4〜0.5の間と監理して指導したかいがあり初めて高気密住宅をやる工務店さんでもR-2000の基準を下回る結果になりました。慣れてくると工務店さんの中にはパッシブハウスの基準値以下にするところもあります。
監理、適正な図面と材料と経験があれば日本でもC値に関しては世界基準にコストをかけなくても近づきます。

換気がしっかりとされないと、空気が入れ替わらないので漫画のような状態になりますが・・・当事務所は建材をかぎりなく使わないのでここまではなりません(笑)
また、レンジフードの換気がききがわるかったりしますし、逆に気密が良いと同時給排というレンジフードを使わないと冷気が走り不快になります。換気が地味ですがかなり大切で重要な要素です。

第3章「断熱は重要」編

断熱は重要編1

断熱は重要編2

この現場はむつ市初となる、真空トリプルガラス樹脂サッシを採用そのU値は1.2前後と言われています・・・
むつ市で一般的に出回っているサッシの基準はU値が2.33ということで数値が小さければ小さいほどよいサッシのせいのうでいくと2倍くらいの性能がいいものを採用しています。
しかし・・・日本のサッシはまだまだ世界基準に到底及んでいません・・・最近出たYKKの新商品でU値が0.9ちかくまでおちたものがありますが・・・世界基準ではU値が0.8をきるものもあり日本の標準的なサッシの3倍の性能があります。
冬の熱は50%近くがサッシから逃げることを考えるとサッシの強化は非常に重要です。
サッシ性能を意識した業者を選ばないと冬大変です。
また、断熱材もアキレスQ1ボードをt=50と基準値より14mm厚い材料を採用し、サッシと含めかなり高性能な建物にしています。これでも、この住宅は認定低炭素住宅の基準をぎりぎりクリアしたレベルの住宅です。
つまり・・・こんなレベルでない住宅だとエコエコ言っていてもエコ住宅になっていない訳なんです。
この断熱性能がよくないとどうなるかというと光熱費が上がってしまうだけでなく・・・
ボイラーも大きなボイラーを搭載しないとあたたまらない住宅になります。こちらの住宅はわずか8kw程度のヒートポンプボイラーで暖がとれる設計で、流れる温水の温度は厳冬期でも40℃前後・・・
むつ市の一般的な住宅で灯油で70℃近いお湯を流して暖を取ったり10kw以上のヒートポンプボイラーをいれて60℃のお湯を流しても寒く補助暖房などをいれることを考えるといかに暖房費がかからない住宅かがわかりますね。
これもそれも、しっかりとした断熱計画を断熱材の厚さ以外も考えているからです。
窓のドラフト対策、暖房の配管材の工夫、換気計画の工夫・・・断熱は断熱材だけを厚くしてもだめなんですよ。

4章「維持管理も重要」編

維持管理も重要編1

維持管理も重要編2

低炭素住宅になってしまうと長期優良住宅と違って維持管理などの項目がなくなりますが、この維持管理をするための材料を導入するのにかかる費用ってあがったとしても数十万円。見かけがよいということで什器や建材にお金をかける費用をちょっと我慢すると維持管理しやすい環境が作れます。
見た目も大切かもしれませんが、隠れる部分も大切に。そうでないと後から、躯体を壊す、土間コンを壊すなどして数年後の痛んだ材料交換に莫大な費用が・・・
とある部材の維持管理にローコスト部材を導入すると5年に1回30万円以上かかり、維持管理しやすい材料を使うと5万から10万たかくなるが維持管理費は5年に1回7万円ですむというものもあります。
維持管理の材料を選ぶ考え方も頭の片隅に置いておきましょう。

維持管理

ヘッダー方式で水道の回路の悪くなった部分だけ交換出来るようにして、なおかつ鞘管を使うことで躯体などを傷付けないで配管の出し入れが出来るんです。

4章「素材選びは知識が必須」編

素材選びは知識が必須編1

 

 

素材選びは知識が必須編2

扱いににくい天然素材や国産の無垢材・・・
扱いにくいせいか?コストがアップするせいか?色々な理由でお客様が使いたいと言っても業者側で嫌がるケースが多くなかなか採用にまでいたらないのです。
ただ、採用したくないという業者のパターンとして・・・

①知識が無く間違った施工をしてクレームになりそれを素材のせいにしている。
②技術不足を隠すために加工が面倒な自然素材より簡単で技術なくても施工して楽が出来る建材を選ぶ。

というパターンが多いです。
自然素材は、多少の反り、ひび割れは当たり前ですが・・・生活に支障出るレベルではありません。
使い方さえ間違わなければすごく快適に過ごすための必須アイテムになります。
無垢のフローリングは、呼吸を止めない塗料を使うと空気層に空気をため込むので冬は床暖のような感覚でエネルギーを使わず床を温めます。夏はべたつきません。
無垢を使ってもウレタンを使うと呼吸が止まるのでまったくもって無垢材として機能しません。
反りも少し隙間を空けて貼る、指定のノリ材を使うで生活に不便ないレベルですみます。
本当に施工と正しい材料を使うとまったく問題ありません。正しい施工の現場を皆様ぜひ見に来てください。

また、国産材利用も木材利用ポイントを使えば最大60万円の助成がつくすぐれものです。皆様うまくこういう制度も利用してみてください。

5章「低炭素住宅ってなに?」編

低炭素住宅ってなに?編1

低炭素住宅ってなに?編2

さてさて、長々とこの住宅の特徴と当事務所の考え方をつづってきましたが・・・
下北初の認定低炭素住宅ということで下北の皆様には簡単に認定低炭素住宅のメリットを教えます。

長期優良住宅から、構造と維持管理をぬいたようなイメージの住宅と思ってみてください。省エネに特化した建物でその省エネ性を証明出来たら認定されます。そのため、長期優良住宅より比較的簡単に認定がとれる住宅です。

そして。住宅ローンの控除額が一般の住宅より100万円多い500万円。年間の最大控除額も10万多く50万。これが10年間続きます。ちょっとした一手間の計算ですごくお得になりますね。

最終章「監理の重要性」編

監理の重要性編1

監理の重要性編2

ちょっと、ブラックな感じの漫画になっていますが・・・これが実状です。
設計施工は設計者も監理者も工事業者の雇われですから・・・会社に不利益になることはしませんし額も大きな額を扱うので感覚が麻痺している人も結構います。
10万円ではほとんど何もできない業界ですが・・・10万円稼ぐのに多くの方は10日から1ヶ月くらいかかるのではないでしょうか?
そんな皆様の大切な財産をお預かりして建てる住宅です。企業としては利益を出すのは当然ですが少しくらいという気持ちで手抜きを見逃すと・・・あとから大変なことになります。ちょっとの釘のめり込みでも耐力が無くなることしょっちゅうです。
こういうのをなくするために重要なのが第三者による監理です。

工務店さんとの利益関係はなく、お施主様の代理人としてプロの知識を持って現場に行く・・・

今回は、私は青森市から監理に行きました。お客様には非常に喜ばれました。もちろん、やり直しを命じた箇所もあります。
今回の住宅は、むつ市でおそらく初めてと言っても過言でないきちんと設計監理されたエコ住宅だと思います。冬出ないので暖かさの体験をさせることが出来ないで残念ですが、是非遊びに来てください。

皆様のご来場お待ちしております。

「ブラックジャックによろしく」 佐藤秀峰 漫画 on WEB http://mangaonweb.com/