暖房リフォームの失敗に注意

最近、灯油が高沸して暖房リフォームによる熱源の電気化の広告を多数見ます。
当事務所でも、そういった相談はのっていますが、問い合わせ件数無しという状況です。
広告をうっている工務店さんに比べるとメジャーさがないためでしょうが・・・

私は、建物の熱損失係数を適当にではなく建物一軒一軒計算し、メーカーのだした数値を再検討し、しつこいくらいの手間を掛けます。
私もこの暖房と断熱で、正直メーカーの施工要領書に従った監理をしたにもかかわらず痛い目を見たことがありまして、勉強してきました。
工法やメーカーに頼らない様に、専門書で勉強を重ね、その考え方に近い暖房のメーカーを選出し、業者を選出し現在の考え方になっております。

暖房の工事を行う業者さん、オール電化を推進する東北電力さんの中でもしっかりと勉強をしてきちんと提案をしている方々はかなりの少数です。
なぜかといいますと、暖房と断熱と換気と気密は全てが綿密にからみあい、暖房環境にどれかが欠けても大きな影響を与えるからです。
隙間相当面積自体も昔の記事でも書きましたが、適当にやりすごい数値をだしていたり、熱損失係数にいたっては適当もいいところで、Q値2.0以上の場所でも2.0以下に表示、1.5なんかきる業者がすくないのにあちこち1.5に近い数値を並べている始末・・・

暖房リフォームの広告をたくさんみますが、私が自分で学んだことを考慮して、施工方法がしっかりしているなと考える業者さんは1社しかありません。
ただ、逆に広告をうっていないような小さな専門業者さんのなかでしっかりしているなと思うところは多々あります。

ただ、工法がしっかりしていても監督や監理者が施工状況をチェックできる能力がないと大変なことになります。
暖房リフォームとはいえ、ただ熱源を変えればいいわけでなく・・・
①図面による仕様の確認と熱損失計算の正しい計算を行うこと
②図面通りに実際にリフォーム予定の建物が工事されているのかを事前チェック
③提案通りにリフォームがなされているか監理
という3つの状況をふまえてはじめて正しい暖房リフォームがなされます。
特に、蓄熱式の暖房を使うときにこれをミスすると途中で蓄熱体から熱が無くなり寒くなります。
常時熱を発生させることが出来たとしてもランニングコストが高くなります。

また、これらをすべてチェックしても暖房器具の配置をミスすると温度むらがでて、不快な暖房空間になってしまいます。
蓄暖を取り扱う場合、よく大きな蓄暖でまかなおうとするケースがありますが、それが温度むらをつくる要因になるケースが多いです。

と、なんでこんなことを今日記事に書いているのか?といいますと・・・
話は長くなりますが・・・蓄熱ボイラーの暖房リフォームの失敗が起きたと聞いたからです。私にとっては大変衝撃的な事件です。

私、TANAの家で蓄熱ボイラーなるものを使用し、蓄熱ボイラーのみで暖房空間を提案した物件の展示会を開催しました。
そのかいあってか、当事務所にも設計依頼が以前よりも多く申し出がきましたし、メーカーさんや施工業者さんにも問い合わせが多数きているようです。

ただ、蓄熱ボイラーの性能を活かして住宅を造るのはかなりの知識と技術、監理能力が必要です。ローコストメーカーが提案する、自称高性能住宅、実際には次世代省エネルギー基準をしっかりとみたしている建物を造りながら、意味がわからずただ工法に頼り箱を魔法瓶のようにしたけど、設備の配管材の選定が出来ないとか、換気計画などをしっかり計画していない住宅の場合、蓄熱ボイラーの性能を発揮することができずにいて、24時間暖房のはずが・・・10数時間暖房になったりします。

そういうことを恐れて、メーカーさんは責任施工する業者さんを特定しております、業者さんもあからさまな性能不足の住宅を施工する業者さんには提案をしていないようです。

ただ、最近図面上完璧な高性能住宅なのに、手抜きをされて高性能住宅でもなく、配管材の選択ミスがあったにもかかわらずそのまま、業者さんが孫請けで施工された現場で途中で熱量が足りなくなるミスが起きたそうです。
元請けさんが、断熱のチェックや配管材のチェックをできないで、誤った情報が業者さんにはいってきたのが原因のようです。

私の現場を見た方が、簡単にまねできると思い今回お取り引きである元請けさんに紹介をしたらしく、色々とメーカーさんが規制をかけたことにより、私が工事を御願いしている専門業者さんが出向いたようです。
他にも私がこの蓄熱ボイラーを使った設計提案をすると金額がはるので、それをコストダウンさせようとメーカーさんに交渉してくる他社さんもあるようです。

私は分離発注という方式を使い、コストダウンをはかっておりますので、施主様がリスクを負う分、イニシャルコストが一括請負形式より下がっておりそれより下げるとなると他社さんは蓄熱ボイラーに関してはボランティアになるレベルかと思います。
イニシャルコストは蓄熱暖房等にくらべると器具の金額だけでなく、建物の性能をあげるため当然高くなります。
私は、ランニングコストと住宅ローンをたして支払合計として考えて下さいと提案しています。
そうでないと、普通のオール電化住宅より確実にイニシャルコストは高くなります。

今回のリフォームの件は、偶然私の耳に入ることとなり、その建物だとクレームになると私が専門業者さんに事前に訴えていました。
たぶん、蓄熱ボイラーの評判を落とす様な事件がおきると・・・
だから、どんな状況で工事を行うにしても、配管材を私が使っている配管材同等品以外の現場では工事を行わない様にして下さいと御願いしておりました。
せっかく、いい商品が開発され、それを今後組み入れた設計をしようとしているので、その生まれたばかりの商品の評判が地に落ちるような行為をしてほしくなく、それを提案すると消費者が不信に思うような環境を作りたくなかったからです。

専門業者さんは、私の提案を前向きに検討して下さると打ち合わせをした直後に、今回の蓄熱ボイラーの熱不足の事件がおき、原因の一つに配管材の能力不足による熱ロスがありました。

決して、この蓄熱ボイラーは私だけの専売特許ではありません。ただ、知識のない方が見よう見まねでまねしても、しっかりと気密、断熱、換気、暖房の計画をできる能力がないと今回の様な悲劇が起きてしまいます。

商品が悪いわけではありません。
今後もこの商品を提案し続けますが、ご安心できる商品です。
TANAの家のオーナー様が証明してくれるはずです。ただ、皆様暖房リフォームいえ、家造りは、企業の大小などに惑わされずにしっかりと、きちんとした工事を行い、監理され、設計されているところを選びましょう。
それでも、完璧な住宅はありません。クレームは必ず起きます。そのときに、きちんとした対応ができる業者さんを選びましょう。

なかなか、難しいことですよね。みんないいことを多く言うので・・・
そんな私も他社から見たらそう思われているかもしれませんしね・・・

One thought on “暖房リフォームの失敗に注意

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