こちら、なんの変哲もない釘です。
でも、釘にもたくさん種類があります。その種類のなかでも、耐力壁という構造体に使う釘です。外周部に100㎜ピッチ、中心部に200㎜ピッチで打ち付けて施工します。

こんなの常識で、当たり前だと笑う業界の方もいると思います。
でも、釘一本笑ってはいけません。この釘の一本一本には使っていい場所と使ってはいけない場所があり、特殊な用途の釘ほど高くなります。

外壁にはさびにくい、ステンレスの釘や真鍮釘、意匠用にはSNなどの文字が刻まれる意匠用の釘、構造用には、CNやCとかいてある釘、外張り工法にはそれぞれの断熱材で推奨している、断熱材が垂れ下がりにくい釘やビス・・・などなど

そういったものが、あるのはきっと業界の人はわかっているのでしょうが・・・落とし穴があるときがあるのです!!
CN50釘同等というふうにかいていながら、認定番号を取得していない物。
独自の特許等を取得していたり、取得申請中できちんとした指定された機関で認定をうけていないもの・・・
この同等品を買うときに注意が必要の様で、場合によってはパッケージまで本物に似せていてうっかり勘違いして職人さんが買うケースもあるようです。

今回、現場にて釘の頭がいつもより小さいなということで、釘の箱をみせてもらうと・・・やはり・・・でたか偽物!!という具合で、改善してもらうためにその部分を壊して改善してもらうことになりました。
それは、仕方のないことです。パッケージが精巧なほどこういうケースもあり、それをそのまま引き渡さないように私が設計監理を行っているので・・・
職人さんも、ショックをうけながらも改善することに納得して、すぐにやりなおしてくれましたが・・・問題は販売店です。

きちんとした釘を買いに行ってもらうと、青森市にはそんな釘はないというのです。金物を釘を販売するプロが本物の釘を売っていないなんて・・・
ちなみに、その店で探させたところ、ロール釘でなく手でたたく、バラ釘で本物の釘が出てきました。
その釘が写真の釘です。ちゃんと、JISと認定の番号がはいってあり、CN50と書いてあります。
上記のように、職人に釘を売るプロが本物を取り扱っているかわからない、しかも今は主流はロール釘なのにそれは偽物の可能性が高いものしか売っていない。
本物か偽物かわからないで売ってるのです。
他にも、在来工法のZ金物という躯体を補強する金物でも似たことがよくあり、私が指定している金物を金物屋さんが勝手にこれで大丈夫と使ってはいけない金物を職人さんに販売するケースもあります。

注意しないといけません、「釘が危ない」という本があり、行政でも注意しましょうみたいなことを書かれていて、東京ではそういうことがあるけど、青森ではないよねーと思っていたら、東京から遅れること数年後の今、青森で同じ事が増えています。
釘を馬鹿にしてはいけません!!

2 thoughts on “

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