設計監理の重要性

中間検査がない地域の中構造体がなんとか完成しました。
次からは断熱、気密、防水に入っていきます。ZEHなので断熱・気密は気を抜けません。

外側にはアキレスQ1ボードを貼ってもらいました。
いつもなじみの電気屋さんが初めて組んだ工務店さんに、アキレスQ1ボード貼る前にはブルーシートで養生して雨水をいれないようにしないと、付加断熱のときに湿気あるとまずいからとアドバイスしたらしく、充填断熱の時も安心して見てられました。

そして気密測定の結果が0.13と素晴らしい結果に、外張りなので外側で気密をとりますと施工指導して、内側にはまだ気密シートははらせませんでした。
私にとって気密シートの役割は付加断熱の時は、気密層でなく防湿層になります。なので、厚さが0.2mm以上で躯体に雨なのどの水分がない状態で防湿フィルムをはってもらいます。

そして重ね手チェック。2箇所ほど重ね手不足していたところを発見してなおしてもらいました。300mm以上ないとだめなんです。
こういう細かい所が設計事務所の設計監理の腕の見せ所です。

そして、住宅でFRP防水の立ち上がりチェック。
立ち上がりが全て不足しているのでやり直し工事です。
基準をわからない施工側も悪いのですが・・・今回の瑕疵担保保険の検査員のレベルの低さにびっくりしています。
基礎から始まり、構造用面材の釘の打ち方、防水のチェック。瑕疵担保保険が検査合格だしているものを、私は全てやり直しをかけさせています。

当社監理が厳しいと、業者に嫌われますが・・・
私は基準があるものを指摘しかしていません。
防水の立ち上がりはサッシの下端120mm以上、そのたの部分が250mm以上ないといけないのですが、今回は200mmしかないのです。50mmも違います。なんで、こんな納まりしたの?特記仕様書にも書いているよと話すと、いつも何も言われないのでこれでいいかと思っていたと。

瑕疵担保保険の設計基準などはどこも一緒で、基準をまとめたマニュアルを配っています。私も検査員を色々な保険法人でやってきたり、今の継続中ですが、施工業者の知識不足はすごく感じていますが、検査員の知識不足は今まで、感じたことがなく今回は、初めて使った工務店さん保険法人なのですが検査員が何もチェック出来ていないことにびっくりしました。

ちなみに、これは車庫の外壁の防水です。
私の考えではまずい納まりです。下に解説を書きました。

透湿防水シートは下から重ねて張っていきます。それは、雨水が外壁から浸入したときに、重力があるので雨水は上から下に落ちていきます。

その際に、下から上に重ねると言うことは上のシートが勝っているので下にひっかかりがなく水が落ちていき、防水になります。

今回は貼り方は間違っていないのですが、透湿防水シートの重ねているところに防水テープをはってしまい、段差をつくってしまっています。

上から流れてくる雨水が、防水テープにひっかかり溜まっていきます。
そこから、雨水が徐々に室内浸透していき雨漏れになっていきます。

この施工方法が驚くことに、工務店から聞いたら行政指導で行われていると・・・現場検査で行政に指摘されるのでこのようにしましたと・・・
商品によっては両面テープの防水テープ使って、片面の防水テープは使わないでくださいと書いているところもあるので、事前にメーカーにいくのがよいでしょうね。

こんな感じで、細かい所なのですが設計監理されることで色々なことが未然に防げます。設計監理って重要なんです。
工務店が好き好んで手抜きをするのではなく、しらないということで謝った施工をしてしまうことを防ぐために我々はいます。